
各社が公表した有価証券報告書をもとに、国内の製薬会社・バイオベンチャー88社の2025年度の平均年収ランキングをまとめました。1000万円の大台を超えたのは19社で、1位はバイオベンチャーのサンバイオ。大手新薬メーカーでは今年も中外製薬がトップでした。
武田薬品1145万円、アステラス1132万円
集計対象としたのは、7月24日までに直近の事業年度の有価証券報告書を公表した国内の医薬品企業88社。新薬メーカーのほか、後発医薬品メーカーやOTC(一般用医薬品)メーカー、バイオベンチャーが含まれます。集計企業全体の平均は854.2万円で、前年度から25.5万円(3.1%)増加。プライム上場企業を中心に賃上げの影響が見られます。
2025年度の平均年収1位はグロース上場バイオベンチャーのサンバイオで、前年度比381.7万円増の2022.9万円でした。同社がトップとなったのは24年度以来2年ぶりです。同社は26年1月期に外傷性脳損傷向け細胞治療「アクーゴ」の出荷に関する承認条件解除の承認を取得。今年5月に販売を開始しました。
2位のソレイジア・ファーマは1480.0万円(前年度比170.0万円増)で、3位のシンバイオ製薬は1375.8万円(54.3万円増)。いずれも昨年から平均年収が上昇しました。
4位には新薬大手の中外製薬がランクイン。平均年収は前年比143.4万円増の1350.7万円で、業績とともに年収も過去最高を更新しています。5位は昨年1位のネクセラファーマ(1256.5万円、696.4万円減)。上位20社のうち、平均年収が前年度を上回ったのは13社です。

1000万円超は19社
トップ20で一般的に大台とされる1000万円を超えたのは19社で、昨年の集計から3社増えました。うち9社はグロース上場企業。今年2~3月にグロース市場に上場したイノバセル(平均年収1247.8万円)とジェイファーマ(1121.7万円)も1000万円を上回っています。
持株会社の大塚ホールディングス(HD)を除く売上収益5000億円超の大手新薬メーカー6社を見てみると、5年連続で中外製薬がトップ。他の新薬大手を200万円以上引き離しました。

中外に続いたのは1144.5万円の武田薬品工業(40.7万円増)。3番手のアステラス製薬は前年度比85.3万円増の1131.5万円で、エーザイが1123.3万円(67.7万円増)で続きました。前年度初めて1000万円の大台を突破した小野薬品工業は、76.2万円増で1093.5万円まで増加。同社は25年度から平均年収の算出方法を変更しており、基準外賃金(残業手当など)が含まれます。一方、第一三共は16.6万円減の1097.6万円で、新薬大手上位6社では唯一、前年度を下回りました。
業績回復の住友ファーマ、年収も大幅増
前年度からの年収増加額が最も大きかったのは、381.7万円増(増加率23.3%)のサンバイオ。2位は192.3万円増(27.0%)の住友ファーマでした。22、23年度と2年連続で最終赤字となった同社は、24年度の平均年収が前年度から154.6万円減少しましたが、業績の回復に伴って平均給与も3年前の水準まで戻りました。
増加額3位はソレイジア・ファーマ(170.0万円、13.0%増)。好業績が続く中外製薬やツムラを含め、増加額上位10社中9社が100万円以上の上昇となりました。

ペプチドリーム、217万円減
一方、前期からの減少額が最も大きかったのは696.4万円(35.7%)のネクセラファーマ。減少率も最大でした。モダリスは276.2万円(31.0%)の減少となり、順位も昨年25位から78位まで下げました。266.3万円(33.2%)減の窪田製薬HDと217.3万円(18.6%)減のペプチドリームを含む4社が200万円を超える減少となっています。

全88社のランキング



AnswersNews編集部が製薬企業をレポート
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