
国内製薬各社の2026年3月期第4四半期、26年12月期第1四半期の決算発表から、主な新薬開発パイプラインの動きをピックアップ。随時更新(公開日:4月27日、最終更新:5月18日)。
INDEX
- エーザイ(26年3月期4Q、5月15日発表)
- 日本新薬(26年3月期4Q、5月15日発表)
- 持田製薬(26年3月期4Q、5月15日発表)
- 明治HD(26年3月期4Q、5月14日発表)
- 武田薬品工業(26年3月期4Q、5月13日発表)
- 住友ファーマ(26年3月期4Q、5月13日発表)
- 科研製薬(26年3月期4Q、5月13日発表)
- 塩野義製薬(26年3月期4Q、5月12日発表)
- 旭化成(26年3月期4Q、5月12日発表)
- 杏林製薬(26年3月期4Q、5月12日発表)
- 第一三共(26年3月期4Q、5月11日発表)
- キッセイ薬品工業(26年3月期4Q、5月11日発表)
- 小野薬品工業(26年3月期4Q、5月8日発表)
- 協和キリン(26年12月期1Q、5月7日発表)
- 大塚HD(26年12月期1Q、4月28日発表)
- アステラス製薬(26年3月期4Q、4月27日発表)
- 中外製薬(26年12月期1Q、4月24日発表)
エーザイ(26年3月期4Q、5月15日発表)
申請
・【欧州】レケンビ(一般名・レカネマブ)|アルツハイマー病維持療法(用法用量追加)
抗アミロイドβプロトフィブリル抗体。点滴静注製剤による維持療法の用法用量追加について、1月に欧州で申請受理。
・【米中】レケンビ|アルツハイマー病初期療法(皮下注)
皮下注製剤による初期療法の申請が、1月に中国と米国で受理。日本でも25年11月に申請済み。
・【日米】レンビマ(レンバチニブ)|腎細胞がん(適応拡大)
自社創製のマルチキナーゼ阻害薬。腎細胞がんに対する低酸素誘導因子2アルファ阻害薬ベルズチファン(製品名・ウェリレグ)との併用療法が、1月に米国で申請受理。3月には日本でも申請した。
・【欧州】E7860(タレトレクチニブ)|非小細胞肺がん
今年1月、米Nuvation Bioから欧州や中東などでの権利を取得したROS1阻害薬。3月に欧州でROS1陽性非小細胞肺がんを対象とした申請が受理された。米国、中国、日本では同適応ですでに販売されている。
P3開始
・【日本】EA8001(evenamide)|統合失調症
EAファーマがイタリアのNewron Pharmaceuticalsから日本とアジアの開発・製造・販売権を取得したグルタミン酸の過剰放出モジュレーター。抗精神病薬2剤以上に対して不応または効果不十分な統合失調症を対象に、日本でP3試験を開始。
パイプライン削除
・【日本】レンビマ|肝細胞がん(P1b)
小野薬品工業と共同で、肝細胞がんに対する抗PD-1抗体ニボルマブ(オプジーボ)との併用療法のP1b試験を行っていたが、同試験終了に伴いパイプラインから削除。
・【日米欧】MORAb-202(farletuzumab ecteribulin)|卵巣がん、腹膜がん、卵管がん(P2)
自社創製の抗がん剤エリブリン(ハラヴェン)をペイロードとする抗葉酸受容体α抗体薬物複合体(ADC)。卵巣がん、腹膜がん、卵管がんを対象にP2試験を行っていたが、同試験の終了に伴いパイプラインから削除。これらのがんを対象とする別のP1/2試験(単剤またはレンビマと併用)は継続している。
・【日米欧】E7386|固形がん(P1b/2)
PRISM BioLabと共同で創出した抗がん剤。CBPとβ-cateninのタンパク質–タンパク質相互作用を阻害し、Wnt シグナルに依存した遺伝子発現を調節する作用を持つ。固形がんに対する抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(キイトルーダ)との併用療法のP1b/2試験を行っていたが、試験が終了したためパイプラインから削除。固形がんを対象にレンビマとの併用療法を評価するP1b/2試験などは継続している。
日本新薬(26年3月期4Q、5月15日発表)
申請
・【日本】ガザイバ(一般名・オビヌツズマブ)|ネフローゼ症候群(適応拡大)
中外製薬から導入し、同社と共同開発・共同販売する抗CD20抗体。中外が5月にネフローゼ症候群への適応拡大を申請。
P3開始
・【日本】ウプトラビ(セレキシパグ)|閉塞性動脈硬化症(適応拡大)
自社創製のプロスタサイクリン受容体(IP受容体)作動薬。閉塞性動脈硬化症への適応拡大に向けたP3試験を4月に開始。
パイプライン追加
・【日本】NS-035|福山型先天性筋ジストロフィー
神戸大と共同で創製した核酸医薬。エクソン・トラッピング阻害によって正常なフクチンの産生を回復させることで、福山型先天性筋ジストロフィーの筋機能の改善を期待する。日本でP2試験を準備中。
持田製薬(26年3月期4Q、5月15日発表)
申請
・【日本】MD-712(トレプロスチニル)|肺動脈性肺高血圧症、間質性肺疾患に伴う肺高血圧症(剤形追加)
「トレプロスト」の製品名で注射剤と吸入液を販売しているトレプロスチニルの吸入粉末剤。
明治HD(26年3月期4Q、5月13日発表)
P3開始
・【日本】KD2-396|6種混合ワクチン
百日せき、ジフテリア、破傷風、ポリオ、Hib、B型肝炎の6種混合ワクチン。日本でP3試験を開始。
・【日本】レズロック(ベスモスジルメシル酸塩)|慢性移植肺機能不全(適応拡大)
ROCK2阻害薬。慢性移植肺機能不全への適応拡大に向けたP3試験を開始。
P1開始
・【海外】ME3241|自己免疫疾患
神戸医療産業都市推進機構との共同研究により創出された抗PD-1アゴニスト抗体。オーストラリアでP1試験を開始。
武田薬品工業(26年3月期4Q、5月13日発表)
承認
・【日本】献血グロベニン-I 10%静注
静注用人免疫グロブリン製剤。凍結乾燥剤の「献血グロベニン-I静注用」を液状製剤に改良し、有効成分濃度を5%から10%に高濃度化した。投与液量を減らして投与時間を短縮するとともに、溶解操作を不要とすることで投与時の負担を軽減する。2月に日本で承認。
・【日本】ボンベンディ(一般名・ボニコグ アルファ)|フォン・ヴィレブランド病(小児)
フォン・ヴィレブランド因子製剤。2月に日本で「フォン・ヴィレブランド病の出血時および周術期の補充療法」の小児への適応拡大が承認。
申請
・【日米】TAK-861(oveporexton)|ナルコレプシータイプ1
自社創製のオレキシン2受容体アゴニスト。2月に日本と米国で申請。中国でも1月に申請している。
・【米国】TAK-121(rusfertide)|真性多血症
米Protagonist Therapeuticsと提携するヘプシジンミメティックスペプチド。2月に米国で申請。
・【日本】TAK-853(ミルベツキシマブ ソラブタンシン)|卵巣がん
米アッヴィから日本でのライセンスを取得した抗葉酸受容体α抗体薬物複合体(ADC)。プラチナ製剤抵抗性卵巣がんの適応で1月に日本で申請。
P3開始
・【米国】GAMMAGARD LIQUID|続発性免疫不全症候群(適応拡大)
免疫グロブリン製剤。米国で続発性免疫不全症候群への適応拡大に向けたP3試験を開始。
P1開始
・TAK-495|オレキシン2受容体アゴニスト
開発中止
・【日本】献血グロベニン-I 静注用|自己免疫性脳炎(P3)
静注用人免疫グロブリン製剤の5%製剤。ポートフォリオと申請に関する戦略上の理由により中止。自己免疫性脳炎への適応拡大申請は10%製剤のみで実施。
・【米欧】アジンマ(アパダムターゼ アルファ)|免疫性血栓性血小板減少性紫斑病(P2b)
ADAMTS13製剤。米国と欧州で免疫性血栓性血小板減少性紫斑病への適応拡大に向けたP2b試験を進めていたが、戦略上の理由で中止。
・TAK-594/DNL593|前頭側頭型認知症(P2)
米Denali Therapeuticsと開発・販売で提携していたプログラニュリン融合タンパク質。前頭側頭型認知症を対象にP2試験を行っていたが、戦略的判断により共同開発を中止。
・TAK-004|悪心、嘔吐(P1)
ペプチドアゴニスト。戦略的判断で開発を中止。
住友ファーマ(26年3月期4Q、5月13日発表)
P1開始
・DSP-0551|パーキンソン病における振戦
自社創製のマルチイオンチャネル調節薬。
科研製薬(26年3月期4Q、5月13日発表)
P3開始
・ESK-001(一般名・envudeucitinib)|汎発型膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症
米アルミスから日本での権利を取得したTYK2阻害薬。尋常性乾癬に続き、汎発型膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症を対象としたP3試験がスタート。
開発中止
・チルダセルフォント|先天性副腎過形成症(P1)
スプルース・バイオサイエンシズから日本での権利を取得したCRF1受容体を標的とする薬剤。P1試験を行っていたが開発を中止。
塩野義製薬(26年3月期4Q、5月12日発表)
パイプライン追加
・【日本】コレクチム(一般名・デルゴシチニブ)|アトピー性皮膚炎(剤形追加)
日本たばこ産業(JT)の医薬事業買収で獲得したJAK阻害薬のローション剤。アトピー性皮膚炎の成人を対象に剤形追加を2月に申請。小児を対象にP3試験を実施中。
パイプライン削除
・S-743229|腎盂腎炎を含む複雑性尿路感染症(P1)
経口の細胞壁合成阻害薬。
・S-151128|慢性疼痛(P1)
Nav1.7阻害薬。
・ADR-001|非代償性肝硬変 (P1/2)
ヒト他家脂肪組織由来の間葉系幹細胞。
・S-222611(Epertinib)|悪性腫瘍(P1/2)
HER2/EGFRデュアル阻害薬。
・S-309309|肥満症(P2)
モノアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ2阻害薬。
・Resiniferatoxin|変形性膝関節症に伴う疼痛(P3)
TRPV1受容体アゴニストの関節腔内注射剤。
旭化成(26年3月期4Q、5月12日発表)
P1開始
・【日本】AK1960|難治性慢性腎疾患など
アークメディスンから導入した選択的エンドセリンA受容体拮抗薬。難治性の慢性腎疾患やその他の難治性疾患を対象に開発しており、日本でP1試験を開始。
・【日本】AK1940|自己免疫疾患
ペプチドリームとの共同研究開発によって創出された環状ペプチドの選択的1型TNF受容体阻害薬。日本でP1試験を開始。
パイプライン追加
・【海外】pritelivir|免疫不全患者におけるアシクロビル耐性を示すHSV感染治療(申請)
独アイキュリス・アンチ・インフェクティブ・キュアーズ買収で獲得したHSVヘリカーゼ・プリマーゼ阻害薬。米国で申請中。
・【海外】AIC468|腎移植患者におけるBKウイルス感染治療(P1)
アイキュリス買収で獲得したmRNAスプライシング阻害薬。
杏林製薬(26年3月期4Q、5月12日発表)
P3開始
・【日本】ベオーバ(一般名・ビベグロン)|過活動膀胱(小児)
選択的β3アドレナリン受容体作動薬。小児の過活動膀胱を対象としたP3試験を開始。
検証的試験開始
・【日本】KRP-DT123|耳鳴
サスメドと共同開発する治療用アプリ。5月に検証的試験を開始。
第一三共(26年3月期4Q、5月11日発表)
承認
・【中国】エンハーツ(一般名・トラスツズマブ デルクステカン)|乳がんネオアジュバント療法(適応拡大)
抗HER2抗体薬物複合体(ADC)。3月に中国で、再発リスクの高いHER2陽性早期乳がんに対するネオアジュバント療法への適応拡大が承認。エンハーツ投与後にパクリタキセル、トラスツズマブ、ペルツズマブの併用療法を行う。米国でも25年10月に申請が受理されている。
・【日本】エンハーツ|HER2陽性固形がん(適応拡大)
HER2陽性固形がんに対するがん種横断的な適応の追加が3月に日本で承認。米国では24年4月に承認済み。
・【日本】エンハーツ|HER2陽性胃がん2次治療(適応拡大)
添付文書改訂により、HER2陽性の治癒切除不能な進行・再発胃がんの2次治療での使用が可能となった。
申請
・【日米欧中】エンハーツ|乳がんポストネオアジュバント療法(適応拡大)
再発リスクの高いHER2陽性乳がんに対するポストネオアジュバント療法への適応拡大申請が、2月に日本と欧州、3月に米国、4月に中国で受理。
・【中国】エンハーツ|HER2陽性固形がん(適応拡大)
HER2陽性固形がんに対するがん種横断的な適応の追加の申請が4月に中国で受理。
・【日米】ダトロウェイ(ダトポタマブ デルクステカン)|トリプルネガティブ乳がん1次治療(適応拡大)
抗TROP2ADC。免疫療法の対象とならないトリプルネガティブ乳がんへの適応拡大の申請が2月に日本と米国で受理。欧州と中国でも申請中。
・【米国】DS-7300(イフィナタマブ デルクステカン)|進展型小細胞肺がん
抗B7-H3ADC。「プラチナ製剤ベースの化学療法中または治療後に病勢進行した進展型小細胞肺がん」での申請が4月に米国で受理。
P1開始
・【米亜】MK-6070/DS3280(gocatamig)|進展型小細胞肺がん
米メルクと共同開発している、デルタ様リガンド3(DLL3)を標的とする三重特異性T細胞エンゲージャー。進展型小細胞肺がんの1次治療を対象としたP1b/2試験が米国とアジアでスタート。
・【日米欧亜】DS3790|B細胞性非ホジキンリンパ腫
抗CD37ADC。再発・難治性のB細胞性非ホジキンリンパ腫を対象にP1/2試験を開始。
・【日米】エザルミア(バレメトスタット)|前立腺がん(適応拡大)
EZH1/2阻害薬。去勢抵抗性前立腺がんを対象に日米でP1試験を開始。
開発中止
・【日亜】ペキシダルチニブ|腱滑膜巨細胞腫(P2、P3)
CSF-1/KIT/FLT3阻害薬。アジアでP3試験、日本でP2試験を行っていたが、戦略上の理由で開発を中止。
キッセイ薬品工業(26年3月期4Q、5月11日発表)
P1開始
・KSP-0576|過活動膀胱、間質性膀胱炎・膀胱痛症候群
自社創製のTRPM8阻害薬。
・KSP-0930|ナルコレプシー
自社創製のオレキシン2受容体刺激薬。
小野薬品工業(26年3月期4Q、5月8日発表)
申請
・【米国】ベレキシブル(一般名・チラブルチニブ塩酸塩)|中枢神経系原発リンパ腫
自社創製のBTK阻害薬。25年12月、米国で「再発または難治性の中枢神経系原発リンパ腫」の適応で申請。
・【日本】DCC-2618(リプレチニブ)|消化管間質腫瘍
米デサイフェラ買収で獲得したKIT阻害薬。海外製品名「QINLOCK」。3月に日本で「がん化学療法後に増悪した消化管間質腫瘍」を対象に申請。
P3開始
・【グローバル】ONO-0530(sapablursen)|申請多血症
TMPRSS6を標的とする核酸医薬。米アイオニス・ファーマシューティカルズから全世界での開発・販売権を取得した。2月に国際共同P3試験を開始。
・【日本】ONO-2017(セノバメート)|てんかん部分発作(小児適応)
SKバイオファーマシューティカルズから日本での権利を取得した抗てんかん薬。2月に小児を対象としたP3試験を開始。成人では25年9月に申請済み。
P1開始
・【日本】ONO-74329|固形がん
韓国LigaChem Biosciencesから導入した抗L1CAM抗体薬物複合体(ADC)。3月に日本でP1試験を開始
・【日本】ONO-2416|精神疾患
自社創製品。日本でP1試験を開始。
・【日本】ONO-3310|腎疾患
自社創製品。日本でP1試験を開始。
・【日本】ONO-6414|自己免疫疾患
自社創製品。日本でP1試験を開始。
パイプライン追加
・ONO-8531(povetacicept)|膜性腎症
米バーテックス・ファーマシューティカルズから日本と韓国の権利を取得したBAFF/APRILデュアル拮抗薬。P3実施中のIgA腎症に続き、膜性腎症を対象としたP2b/3試験をパイプラインに追加。
開発中止
・オプジーボ(ニボルマブ)|膀胱がん術前術後補助療法(P3)
抗PD-1抗体。化学療法との併用療法について、膀胱がんの術前術後補助療法を対象としたP3試験を行ったが、主要評価項目を達成できず、開発を中止。
・ONO-4578|乳がん(P1)
自社創製のプロスタグランジン受容体(EP4)拮抗薬。ホルモン受容体陽性HER2陰性乳がんを対象にP1試験を行っていたが、戦略上の理由で開発を中止。胃がん、結腸・直腸がん、非小細胞肺がんでの開発は継続。
・ONO-7913(マグロリマブ)|膵がん、結腸・直腸がん(P1)
米ギリアド・サイエンシズから導入した抗CD47抗体。オプジーボとの併用療法のP1試験を行っていたが、戦略上の理由で開発を中止した。
協和キリン(26年12月期1Q、5月7日発表)
申請
・【日本】OTL-200(一般名・atidarsagene autotemcel)|異染性白質ジストロフィー
24年に英オーチャード・セラピューティクス買収で獲得した造血幹細胞遺伝子治療。異染性白質ジストロフィーを対象に3月に日本で申請。米国では「Lenmeldy」、欧州では「Libmeldy」の製品名で発売済み。
パイプライン削除
・【グローバル】ロカチンリマブ|アトピー性皮膚炎、結節性痒疹(いずれもP3)、喘息(P2)
自社創製の抗OX40抗体。安全性への懸念によりすべての臨床試験を中止し、パイプラインから削除。
大塚HD(26年12月期1Q、4月28日発表)
承認
・【欧州】Dawnzera(一般名・ドニダロルセン)|遺伝性血管性浮腫
米アイオニス・ファーマシューティカルズから欧州とアジアでの販売権を取得したアンチセンスオリゴヌクレオチド。肝臓でのプレカリクレインの産生を特異的に抑制し、遺伝性血管性浮腫の発作につながる経路を遮断する。再発予防の適応で1月に欧州で承認。
P3開始
・【日本】4D-150(zunibergene rocparvovec)|加齢黄斑変性
米4Dモレキュラー・セラピューティクスからアジア・オセアニア地域での開発・販売権を取得した遺伝子治療薬。アデノ随伴ウイルスベクターを使って網膜細胞に複数の治療用遺伝子を導入し、より広範かつ長期にVEGFファミリーを抑制する。血管新生型加齢黄斑変性を対象に日本でもP3試験がスタート。
開発中止
・【米国】SEP-363856(ウロタロント)|大うつ病(P2/3)
住友ファーマから導入したTAAR1・5-HT1Aアゴニスト。P2/3試験段階にあった大うつ病での開発を戦略上の理由で中止。統合失調症と全般不安症での開発は継続している。
・【米国】OPC-214870|てんかん(P1)
戦略上の理由で開発を中止。
・【米国】TAS1553|急性骨髄性白血病(P1)
戦略上の理由で開発を中止。
アステラス製薬(26年3月期4Q、4月27日発表)
申請
・【米欧】パドセブ(一般名・エンホルツマブ ベドチン)|膀胱がん(適応拡大)
抗ネクチン-4抗体薬物複合体(ADC)。シスプラチン適応の筋層浸潤性膀胱がんへの適応拡大を、3月に欧州、4月に米国で申請。
P3開始
・【グローバル】setidegrasib|膵腺がん
自社創製のKRAS G12Dに対する標的タンパク質分解誘導薬。膵腺がんを対象にP3試験を開始。
P1開始
・【グローバル】VIR-5500|前立腺がん
米Vir Biotechnologyから導入した抗PSMA/CD3二重特異性抗体のT細胞エンゲージャー。
・【グローバル】ASP2998:|がん
米Sutro Biopharmaとの共同研究で創出した抗TROP2 ADC。トポイソメラーゼI阻害薬とSTINGアゴニストの2つのペイロードを搭載する。
・【グローバル】ASP2957|X連鎖性ミオチュブラーミオパチー
アデノ随伴ウイルスを使った遺伝子治療薬。MTM1遺伝子を補充することでミオチュブラリンを発現させる。
開発中止
・【グローバル】ASP1570|がん(P1)
DGKζ阻害薬。P1試験を行っていたが開発を中止。
・【グローバル】AT132|X連鎖性ミオチュブラーミオパチー(P2)
遺伝子治療薬。開発の戦略的中断によりパイプラインから削除。
・【グローバル】ASP5502|原発性シェーグレン症候群(P1)
STING阻害薬。P1試験を行っていたが開発を中止。
中外製薬(26年12月期1Q、4月24日発表)
承認
・【日本】ルンスミオ(一般名・モスネツズマブ)|大細胞型B細胞リンパ腫(適応拡大)
抗CD20/CD3二重特異性抗体。抗CD79b抗体薬物複合体「ポライビー」との併用療法が「再発または難治性の大細胞型B細胞リンパ腫」を対象に3月に日本で承認。
申請
・【日本】RG6321(ラニビズマブ)|加齢黄斑変性、糖尿病黄斑浮腫
眼内埋め込み型インプラントを使って薬剤を長期かつ持続的に放出する製品。医療機器(インプラント)と医薬品(抗VEGF抗体ラニビズマブ)を組み合わせて使うもので、3月に医療機器部分を日本で申請。医薬品部分も26年中の申請を予定しており、両方の承認を得て販売が可能となる。承認されれば24週に1回の薬剤充填で済むようになり、患者の負担軽減が期待される。
P3開始
・【日本】RG6114(inavolisib)|乳がん
ロシュから導入したPI3Kα阻害薬。PIK3CA遺伝子変異陽性・HER2陽性乳がんの1次治療(抗HER2抗体フェスゴとの併用療法)で3月、内分泌療法感受性のPIK3CA遺伝子変異陽性乳がんの1次治療(CDK4/6阻害薬、レトロゾールとの併用療法)で2月にP3試験を開始。
・【日本】CT-388(enicepatide)|肥満症
ロシュから導入したGIP/GLP-1受容体作動薬。2型糖尿病を合併しない肥満症を対象としたP3試験が4月にスタート。
開発中止
・【日本】テセントリク(アテゾリズマブ)|肝細胞がん(P3、適応拡大)
抗PD-L1抗体。肝細胞がんの2次治療を対象にレンバチニブまたはソラフェニブとの併用療法のP3試験を行っていたが、試験結果を踏まえて開発を中止。
・【グローバル】GYM329/RG6237(emugrobart)|脊髄性筋萎縮症(P2/3)、顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー(P2)
自社創製の抗潜在型ミオスタチンスイーピング抗体。臨床試験で期待された運動機能改善効果が認められず、開発を中止。肥満症を対象とした開発は継続。
・【グローバル】エンスプリング(サトラリズマブ)|デュシェンヌ型筋ジストロフィー(P2、適応拡大)
自社創製のpH依存的結合性抗IL-6レセプター抗体。ロシュが戦略上の理由で試験を中止したことを受け、パイプラインから削除。
・【日本】RG6171(ギレデストラント酒石酸塩)|ホルモン受容体陽性乳がん(P3)
ロシュから導入した選択的エストロゲン受容体分解薬。ホルモン受容体陽性乳がんの1次治療(パルボシクリブ併用)を対象に行ったP3試験で主要評価項目を達成できず、開発を中止。アジュバント療法やエベロリムス併用による1~3次治療での開発は継続。
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