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ツムラ、中計の利益目標引き上げ/サワイGHD、利益予想を下方修正…テリボン特許訴訟和解で など|製薬業界きょうのニュースまとめ読み(2025年11月10日)

更新日

AnswersNews編集部

 

ツムラ、中計の利益目標引き上げ

ツムラは11月10日、2025~27年度の中期経営計画について、最終年度の営業利益目標を430億円から460億円に引き上げたと発表した。ROEの目標も8%から9%に上方修正した。株式の51%を取得して連結子会社化した上海虹橋中薬飲片有限公司(中国、虹橋飲片)の収益貢献に加え、生薬費の低減や販管費の抑制により当初の目標を上回ることが可能と判断した。ツムラは同日、26年3月期の業績予想の上方修正も発表。修正後の予想は▽売上高1980億円(従来予想比100億円増)▽営業利益350億円(8億円増)▽経常利益345億円(5億円増)▽純利益243億円(13億円増)――。虹橋飲片の連結子会社化と加工費の低減や販管費の抑制、政策保有株式の売却により売り上げ、利益とも従来予想を上回る。

 

サワイGHD、利益予想を下方修正…テリボン特許訴訟和解で

サワイグループホールディングス(HD)は11月10日、2026年3月期の利益予想を下方修正したと発表した。修正後の予想は営業利益209億円(従来予想比47億円減)、税引前利益198億円(50億円減)、当期利益140億円(34億円減)。骨粗鬆症治療薬「テリボン」の後発医薬品をめぐる旭化成ファーマとの特許侵害訴訟で和解し、第2四半期決算に訴訟損失引当金繰入額40億円をその他の費用として計上するため。売上収益予想は23億円増の2025億円に上方修正した。

 

科研、難治性脈管奇形治療薬のP3で主要評価項目達成…26年度申請へ

科研製薬は11月10日、難治性脈管奇形を対象に開発しているPI3Kα阻害薬「KP-001」(一般名・serabelisib)について、国内臨床第3相(P3)試験で主要評価項目を達成したと発表した。実施中の長期投与試験の結果を踏まえ、2026年度中の申請を目指す。主要評価項目は、投与24週後以降の最終評価時点のMRI画像に基づく標的病変の奏効率(標的病変の体積が20%以上減少した患者の割合)で、無治療患者の自然歴をもとに事前に設定した奏効率に対して統計学的に有意に高かった。KP-001は、21年12月のARTham Therapeutics買収で獲得した新薬候補。脈管奇形は、血管やリンパ管といった脈管の形態異常により、疼痛、潰瘍、患肢の成長異常、機能障害などを引き起こす疾患。

 

ノボ、DeNA子会社と医療情報提供モデル共同開発

ノボノルディスクファーマは11月10日、ディー・エヌ・エー(DeNA)子会社のDeSCヘルスケアと、リアルワールドデータとAIを活用した医療情報提供モデルの共同開発を始めたと発表した。両社が持つデータ利活用のノウハウとAI技術を組み合わせ、医療情報提供活動を高度化するためのAIモデルを開発する。

 

決算

東和薬品(2025年4~9月期)

▽売上高1304億7600万円(前年同期比5.7%増)▽営業利益104億4300万円(0.7%減)▽経常利益119億7900万円(15.9%増)▽純利益82億1400万円(25.3%増)――。国内向け生産数量の増加で増収となったものの、米国での一部製品の売り上げ悪化や欧州での販管費の増加で海外の損失が拡大し、営業利益は微減。デリバティブ評価益の発生で経常利益と純利益は増加した。26年3月期は売上高2800億円(前期比7.9%増)、営業利益270億円(16.2%増)の従来予想を据え置いた。

 

ツムラ(2025年4~9月期)

▽売上高898億9700万円(前年同期比0.9%増)▽営業利益171億1900万円(18.8%減)▽経常利益164億1900万円(29.8%減)▽純利益124億7700万円(28.7%減)――。売上高は、限定出荷の影響などで4~6月期の販売が低調だった国内が0.5%減となった一方、原料生薬と飲片の販売が伸びた中国事業が13.9%増加。原価率の上昇や人件費の増加、情報提供活動の強化に伴う費用増などで利益は大きく減少した。26年3月期の業績予想は、売上高1980億円(従来予想比100億円増)、営業利益350億円(8億円増)に上方修正。虹橋飲片の連結子会社化による増収や費用の抑制を見込む。

 

科研製薬(2025年4~9月期)

▽売上高393億5600万円(前年同期比23.4%減)▽営業利益2億300万円(99.0%減)▽経常利益6億700万円(96.9%減)▽純利益9億9200万円(93.0%減)――。前年同期にライセンス契約に伴う一時金収入を計上した反動で減収。複数の製品導入の一時金支払いで研究開発費がほぼ倍増し、大幅な減益となった。26年3月期の業績予想は、売上高863億円(前期比8.2%減)、営業利益21億円(90.0%減)を据え置いた。

 

扶桑薬品工業(2025年4~9月期)

▽売上高312億2900万円(前年同期比5.0%増)▽営業利益12億4700万円(48.8%減)▽経常利益11億3100万円(47.2%減)▽純利益8億3100万円(45.8%減)――。腎・透析関連の後発医薬品の販売増、不採品再算定や最低薬価の引き上げで売上高は増加したが、原材料費や人件費の上昇による売上原価率の上昇が響いた。26年3月期は、売上高615億円(前期比1.5%増)、営業利益34億円(17.7%減)とした従来予想に変更はない。

 

生化学工業(2025年4~9月期)

▽売上高179億1000万円(前年同期比11.4%減)▽営業利益5億5700万円の赤字(前年同期は25億3700万円)▽経常利益5億3100万円(77.4%減)▽純利益2億2900万円(88.1%減)――。国内医薬品の売り上げは8.0%増と堅調だったが、海外医薬品は減収で、ロイヤリティ収入も大幅に減少。営業利益は赤字となったが、投資有価証券の売却などで最終利益は黒字を確保した。26年3月期の業績予想(売上高356億円、営業利益3億円の赤字)に変更はない。

 

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