ヤンセン、標的経口ペプチドのイコトロキンラを申請/エーザイ「レンビマ」特許侵害訴訟でトレントと和解 など|製薬業界きょうのニュースまとめ読み(2025年11月7日)
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AnswersNews編集部

ヤンセン、標的経口ペプチドのイコトロキンラを申請…乾癬を対象に
ヤンセンファーマは11月7日、乾癬治療薬イコトロキンラ(一般名)を申請したと発表した。申請した適応は「成人および青少年の既存治療で効果不十分な尋常性乾癬、膿疱性乾癬および乾癬性紅皮症」。イコトロキンラはIL-23受容体アンタゴニストの標的経口ペプチドで、IL-23シグナル伝達を強力かつ選択的に阻害する。中等症から重症の尋常性乾癬を対象に行った臨床第3相(P3)試験では、TYK2阻害薬デュークラバシチニブに対する優越性が示され、抗IL-12/23抗体ウステキヌマブとの直接比較試験も行っている。米国では今年7月、尋常性乾癬の適応で申請を行っている。
エーザイ「レンビマ」特許侵害訴訟でトレントと和解
エーザイは11月7日、抗がん剤「レンビマ」(一般名・レンバチニブ)をめぐる米国の特許侵害訴訟で、インドのトレント・ファーマシューティカルズと和解したと発表した。和解契約に基づき、トレントは一定の状況下を除き、2030年6月30日までレンビマの後発医薬品の販売を行わない。エーザイは、レンビマの特許をめぐって複数のインドの後発品メーカーを提訴。すでにサン・ファーマシューティカル、ドクター・レディーズ・ラボラトリーズとも一定の状況下を除いて30年6月30日まで後発品を販売しないことで和解している。シルパ・メディケアとの訴訟では、ニュージャージー州連邦地裁が今年5月、独占期間が36年2月に満了するまで後発品の承認を得られないとの判決を下し、シルパが上訴している。
MSD「キャップバックス」小児への適応拡大申請
MSDは11月7日、21価肺炎球菌結合型ワクチン「キャップバックス筋注シリンジ」について、肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる小児への適応拡大を申請したと発表した。同ワクチンは今年8月、高齢者と肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる成人を対象に承認され、10月に発売。今回の申請は、2歳以上18歳未満を対象に行った国際共同P3試験のデータに基づく。
富士フイルム、国立がん研究センターとがん治療技術開発
富士フイルムは11月7日、国立がん研究センターと新たながん治療の技術開発に向けた共同研究を始めたと発表した。富士フイルムが独自開発した非天然アミノ酸を含む特殊環状ペプチドと、国がんが設計したがん細胞を選択的に自滅させるアンチセンス核酸を使い、これらを結合させたペプチド核酸コンジュゲート化合物を作製。効果と標的組織への送達・集積性能を評価し、新たな治療技術の開発を目指す。
決算
杏林製薬(2025年4~9月期)
▽売上高587億3100万円(前年同期比6.5%増)▽営業利益13億6300万円(12.0%減)▽経常利益15億8200万円(22.8%減)▽純利益14億9400万円(19.0%増)――。過活動膀胱治療薬「ベオーバ」(123億円、17.5%増)や抗菌薬「ラスビック」(35億円、19.0%増)などが売り上げを拡大。後発医薬品も7.2%の増収となった。一方、開発品の導入に伴って研究開発費が増加し、利益は減った。26年3月期の業績予想は、売上高1270億円(前期比2.4%減)、営業利益61億円(51.5%減)の従来予想を据え置いた。





