中外創製の「GYM329」一部適応症で開発中止…肥満症のP2は継続/海和の抗がん剤「ハイツエキシン」など新薬承認 など|製薬業界きょうのニュースまとめ読み(2026年3月23日)
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AnswersNews編集部

中外創製の「GYM329」ロシュが一部適応症で開発中止…肥満症対象のP2は継続
中外製薬は3月23日、自社創製の抗潜在型ミオスタチンスイーピング抗体emugrobart(一般名、開発コード・GYM329)について、スイス・ロシュが脊髄性筋萎縮症(SMA)と顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー(FSHD)を対象とした臨床開発を中止することを決めたと発表した。肥満症を対象に行っている臨床第2相(P2)試験は続ける。今回の決定は、SMA対象のP2/3試験とFSHD対象のP2試験のデータ評価に基づく。両試験では、筋肉量の増加と運動機能の改善に一貫性や堅牢性が認められず、P3試験に進むための十分な確証が得られなかったという。
海和製薬、PI3Kα阻害薬「ハイツエキシン」承認
海和製薬は3月23日、PI3Kα阻害薬「ハイツエキシン錠」(一般名・リソバリシブメシル酸塩水和物)の承認を取得したと発表した。適応は「がん化学療法後に増悪したPIK3CA遺伝子変異を有する卵巣明細胞がん」。臨床第2相(P2)試験では34.5%の奏効率を示した。国内では大鵬薬品工業とライセンス契約を結んでおり、同社が情報提供活動と販売を行う。
ウルトラジェニクス、LC-FAOD治療薬「ドジョルビ」承認
ウルトラジェニクス・ジャパンは3月23日、長鎖脂肪酸代謝異常症(LC-FAOD)治療薬「ドジョルビ内用液」(トリヘプタノイン)の条件付き承認を取得したと発表した。LC-FAODは、長鎖脂肪酸のミトコンドリア内取り込みやβ酸化に関与する酵素の遺伝子異常により、心筋、骨格筋、肝臓などの臓器にエネルギー不足や代謝物の蓄積を引き起こす疾患。ドジョルビは高度に精製された合成奇数鎖中鎖脂肪で、投与することで迅速かつ効率的なエネルギー源となる。承認は海外で行われた2つのP2試験の結果などに基づく。現在、日本も参加する国際共同P3試験が行われている。
バイエル、低用量ガドリニウム造影剤「アムベルビスト」の承認取得
バイエル薬品は3月23日、MRI造影剤「アムベルビスト静注」(ガドクアトラン水和物)の承認を取得したと発表した。適応は脳・脊髄造影と躯幹部・四肢造影。日本で使用できる環状型MRI造影剤と比べて最もガドリニウムの含有量が少なく、診断能を維持しながら1回の検査あたりのガドリニウムの曝露量を低減することができる。承認は世界初で、米国、欧州、中国などで申請中。
あすか製薬HDが長期ビジョン、35年度に売上高1500億円
あすか製薬ホールディングスは3月23日、2035年度までの長期ビジョンを発表した。「独自のスペシャリティを通じてヘルスケア領域で新たな価値を創造」など3つの「ありたい姿」を掲げ、35年度に売上高1500億円、営業利益率15%を目指す。最初の3年間となる26~28年度の中期経営計画も発表し、最終年度の財務目標は売上高850億円、営業利益率10%、ROE10%に設定。産婦人科と甲状腺を中心とするスペシャリティ領域の強化と並行して新領域への進出に取り組み、自社創製品のグローバル展開を進める。
杏林、UBEから新薬候補導入
杏林製薬とUBEは3月23日、UBEが創製した新薬候補化合物に関するライセンス契約を結んだと発表した。契約に基づき、杏林は化合物の全世界での独占的な開発・製造・販売権を取得。UBEに一時金と開発・販売マイルストン、売上高に対するロイヤリティを支払う。化合物の詳しい情報は明らかにされていない。
陽進堂、バイオシミラー原薬の製造開始へ
陽進堂は3月23日、米ダナハー・コーポレーション傘下のサイティバと提携し、日本市場向けバイオシミラー原薬の国内製造体制を構築すると発表した。サイティバのモジュール式製造プラットフォームを活用し、2028年以降に富山県の自社工場でバイオシミラー原薬の製造を始める計画。設備導入には厚生労働省の補助金を活用する。
日本化薬、台湾企業とADCの共同研究
日本化薬は3月23日、台湾のバイオテクノロジー企業GlycoNexと、同社の次世代ADC候補「GNX201-ADC」の開発に向けた共同研究契約を結んだと発表した。GNX201-ADCは、腫瘍微小環境内で選択的に活性化されるプロテアーゼ活性型ADCとして設計されており、正常組織への影響を抑えつつ、薬剤を腫瘍に選択的に送達できる。両社は抗体工学とがん領域でのそれぞれの強みを活かし、GNX201-ADCの構造の最適化と非臨床開発を共同で進める。
第一三共「エンハーツ」がん種横断の適応承認、胃がんでは2次治療で使用可能に
第一三共は3月23日、抗HER2抗体薬物複合体(ADC)「エンハーツ点滴静注用」(トラスツズマブ デルクステカン)について、「HER2陽性の進行・再発の固形がん」の適応追加が承認されたと発表した。国内で抗HER2療法ががん種横断の適応で承認されるのは初めて。承認は医師主導治験を含む4つのP2試験の結果に基づく。同日にはHER2陽性胃がんの適応に関する添付文書の改訂も行われ、2次治療での使用が可能になった。これまでは3次治療が対象だった。
ギリアド「トロデルビ」HR陽性HER2陰性乳がんへの適応拡大承認
ギリアド・サイエンシズは3月23日、抗TROP-2 ADC「トロデルビ点滴静注用」(サシツズマブ ゴビテカン)について、「化学療法歴のあるホルモン受容体陽性かつHER2陰性の手術不能または再発乳がん」への適応拡大の承認を取得したと発表した。同薬にとっては、2024年9月に承認されたトリプルネガティブ乳がんに続く2つ目の適応となる。
中外「ルンスミオ」と「ポライビー」の併用、大細胞型B細胞リンパ腫で承認
中外製薬は3月23日、抗CD20/CD3二重特異性抗体「ルンスミオ皮下注」(モスネツズマブ)と抗CD79b ADC「ポライビー点滴静注用」(ポラツズマブ ベドチン)の併用療法について、「再発または難治性の大細胞型B細胞リンパ腫」を対象に承認を取得したと発表した。同適応での両剤の併用療法の承認は世界初。承認の根拠となった臨床試験では69.7%の患者で奏効が認められ、リツキシマブ、ゲムシタビン、オキサリプラチンの併用療法(国内未承認)との比較で病勢進行または死亡のリスクを59%低下させた。
塩野義「ゾコーバ」予防適応が承認
塩野義製薬は3月23日、新型コロナウイルス感染症治療薬「ゾコーバ」(エンシトレルビル フマル酸)について、日本で予防に関する適応追加が承認されたと発表した。経口の新型コロナ治療薬が曝露後予防で承認されるのは世界初。同薬は、米国で曝露後予防、欧州で曝露後予防と治療を対象に申請中。
サノフィ「デュピクセント」水疱性類天疱瘡への適応拡大承認
サノフィは3月23日、抗IL-4/13受容体抗体「デュピクセント」(デュピルマブ)について、水疱性類天疱瘡への適応拡大が承認されたと発表した。水疱性類天疱瘡は自己免疫性の表皮下水疱を生じるまれな疾患で、指定難病に指定されている。デュピクセントとしては7つ目の適応となる。
ヴィアトリス「イフェクサー」に全般不安症の適応追加
ヴィアトリス製薬は3月23日、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬「イフェクサーSRカプセル」(ベンラファキシン塩酸塩)について、全般不安症の適応追加が承認されたと発表した。同疾患に対する治療薬の承認は国内初。海外では80以上の国と地域で承認されており、複数の治療ガイドラインで第一選択薬に位置付けられている。
バイエル「ニュベクオ」「アイリーア8mg」で適応追加承認
バイエル薬品は3月23日、経口アンドロゲン受容体阻害薬「ニュベクオ錠」(ダロルタミド)と眼科用VEGF阻害薬「アイリーア」(アフリベルセプト)の高濃度製剤(8mg)について、適応追加の承認を取得したと発表した。ニュベクオには「アンドロゲン受容体陽性の根治切除不能な進行・再発の唾液腺がん」の適応が追加。承認は、45.2%の客観的奏効率が示された医師主導P2試験の結果に基づく。アイリーア8mgには「網膜中心静脈閉塞症、網膜静脈分枝閉塞症、半側網膜静脈閉塞症を含む、網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫」の適応が追加された。
ファイザー「ターゼナ」「パキロビッド」の適応追加承認
ファイザーは3月23日、PARP阻害薬「ターゼナカプセル」および新型コロナウイルス感染症治療薬「パキロビッドパック」(ニルマトレビル/リトナビル)について、適応追加の承認を取得したと発表した。ターゼナには「遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺がん」の適応が追加。同薬は2024年1月に「BRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺がん」の適応で承認されており、今回の承認によって、相同組換え修復遺伝子変異の有無を問わず使用できるようになる。パキロビッドには、6歳以上かつ体重20kg以上の小児に対する適応が追加された。
大正製薬「ルセフィ」に小児適応
大正製薬は3月23日、SGLT2阻害薬「ルセフィ錠/ODフィルム」(ルセオグリフロジン水和物)について、2型糖尿病の小児適応の追加が承認されたと発表した。10歳以上が対象となる。SGLT2阻害薬の小児適応承認は初めて。
持田製薬、アクテムラバイオシミラーの承認取得
持田製薬とあゆみ製薬は3月23日、抗IL-6受容体抗体「アクテムラ」のバイオシミラー「トシリズマブBS『MA』」の承認を取得したと発表した。持田製薬がゲデオン・リヒター(ハンガリー)と共同開発し、販売はあゆみ製薬が行う。
ステラファーマ、中国の特区でBNCT治療開始
ステラファーマは3月23日、中国の海南島医療特区で、同社のホウ素医薬品「ステボロニン」を使ったホウ素中性子捕捉療法(BNCT)が始まったと発表した。海南島医療特区は、医療ツーリズムの促進を目的とした規制緩和特別地域で、医療機器と医薬品に優遇措置が設けられている。ステラファーマは2022年6月、特区へのBNCT導入に向けて中国企業とステボロニンの供給に関する契約を締結。当初は25年4~6月の治療開始を見込んでいたが、24年10月に台風による大規模水害で治療施設が被害を受け、開始が遅れていた。
AnswersNews編集部が製薬企業をレポート
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