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iPS細胞で不妊治療に変革を。独自技術で「世界を取りに行く」若き起業家と研究者たちの挑戦【AD】

更新日

Dioseve

Dioseveの岸田和真社長(右)と清田弥寿成プリンシパル・サイエンティスト

 

2021年創業のDioseve(ディオシーヴ)は、iPS細胞を使った生殖補助医療の実用化を目指すバイオベンチャー。iPS細胞からダイレクトに卵子を作成する技術と、iPS細胞由来の卵巣細胞を使って体外で卵子の成熟を促す技術の研究開発を進めており、後者は近く事業化に至る見通しです。すでに国内外から引き合いがあるといい、共同創業者で社長の岸田和真さんは「不妊治療に変革を起こし、世界を取りに行きたい」と話します。

 

病の体験が起業の原点に

今や日本の夫婦の4.4組に1組が検査や治療を経験するとされる不妊。晩婚化を背景に生殖補助医療の実施件数は右肩上がりで増えていますが、特に女性にとっては身体的負担が大きく、それでいて成功率は必ずしも高くありません。Dioseveは生殖補助医療が抱えるそうした課題の解決に挑んでいます。

 

「不妊治療は大変な治療です。頻繁に通院して、10日間ほど毎日ホルモン剤を注射し、採卵して、ようやく体外受精できたとしても、出産に至るのは15%程度。私たちは、iPS細胞を使った新しい生殖補助医療の選択肢を提供し、治療負担を減らすとともに成功率を上げ、希望するすべての人が子どもを持てる世界を実現したいと考えています」(岸田さん)

 

Dioseveの岸田和真社長

 

「バイオテクノロジーに救われた」

岸田さんが起業を志したのは高校生のころ。原点となったのは、生まれたときから患っていたというC型肝炎。画期的新薬で病を克服した経験が、バイオへと心を向かわせました。

 

「病気を持って生まれたことに不平等を感じていました。自分は何も悪いことをしていないのに、できること・できないことがある程度見えてしまっていたし、将来がんになるのではないかという不安を抱えて生きていました。そんな状況が悔しく、でも何とかして輝きたいと思っていたときに、稲盛和夫さんの『生き方』という本に感銘を受け、自分も起業して社会に貢献したいと思うようになりました。

 

大学生のころ、ギリアド・サイエンシズが開発した画期的新薬が日本でも承認され、幸いにもC型肝炎を克服することができました。私はバイオテクノロジーに救われました。でも、救われない人はまだまだたくさんいる。そうした人たちのために自分にできることはないかと考え、バイオで起業しようと心に決めました」(岸田さん)

 

日本の強みで世界と勝負

大学卒業後は米国系の投資銀行に入り、M&Aアドバイザリー業務に従事。並行して起業のタネを探していたところ、知り合いの投資家の紹介で、後に共同創業者となる浜崎伸彦さん(ワシントン大学助教、熊本大生物資源研究・支援センター客員准教授)と出会います。浜崎さんは当時、米国の大学で生殖細胞の研究をしており、iPS細胞から直接、卵子を作成する技術を開発。浜崎さんの話を聞き、技術に魅力を感じた岸田さんは、浜崎さんと2人で2021年にDioseveを設立しました。

 

「iPS細胞から卵子を作る技術はすでにありましたが、いくつかのステップを踏む必要があり、時間とコストがかかる上、熟練の技術を要することが課題でした。一方、われわれの技術は、iPS細胞にいくつかの転写因子を導入するだけなので、短い期間で、安く、簡便に卵子を作成することができます。

 

iPS細胞は日本で生まれたものであり、もともと浜崎が師事していた林克彦先生(大阪大教授)は生殖細胞の研究で世界トップレベルの研究者です。iPS細胞を使った生殖補助医療は日本の2つの強みを掛け合わせた領域であり、これなら世界で勝っていけるのではないかと直感しました」(岸田さん)

 

「これは挑戦しないわけにはいかない」

技術に魅力を感じて入社した1人が、プリンシパル・サイエンティストとして研究開発を率いる清田弥寿成さんです。清田さんは生殖細胞の研究者。米ペンシルベニア大で研究をしていたころ、同じ生殖細胞研究者の浜崎さんが自身の技術で起業するとの話を耳にし、産業界に移ることを決断しました。

 

「『子供ができる』というゴールが明確であり、かつ生命の神秘に触れられる点を魅力に感じ、生殖細胞研究の世界に入りました。ペンシルベニア大ではiPS細胞から精子を作る研究をし、実際に作れるようになりました。ただ、研究室から社会実装までの距離を考えるとまだまだ時間がかかると思い、どうしようかと考えていたところ、たまたま浜崎が起業するという話を聞きました。『これは挑戦しないわけにはいかない』と感じ、参画することにしました」(清田さん)

 

清田弥寿成プリンシパル・サイエンティスト

 

卵巣細胞で卵子成熟、近く実用化

現在、Dioseveが研究開発を進めているのは、iPS細胞から直接卵子を作成する技術「DIOS-001」(開発コード)と、iPS細胞から作った卵巣細胞を使って体外での卵子の成熟を促進する技術「DIOS-101」(同)の2つ。起業のもとになったのはDIOS-001で、DIOS-101は岸田さんと浜崎さんが外部の専門家も交えて議論するなかで構想が持ち上がり、パイプラインに加わりました。

 

「DIOS-101は他家iPS細胞由来の卵巣細胞で、培地に添加して使用します。マウスでは有効性、安全性ともに良好なデータが出ており、現在はヒトでの研究を進めています。従来、体外成熟にはホルモンの入った培地を使いますが、卵巣細胞を加えることで卵巣の環境が再現され、より成熟を促進することができるのではないかと考えています」(清田さん)

 

「この技術が実用化されれば、通院の頻度やホルモン注射の本数を減らすことができ、女性の治療負担を軽減することが可能になります。医療機関にとっては、治療全体に占める培養手技の割合が大きくなることがメリット。培養手技は利益率が高いからです。日本はもちろん、米国、欧州、東南アジアなど海外からも『早く導入したい』との声が届いており、事業化に向けて大きな手応えを感じています」(岸田さん)

 

「良いものだと証明できれば社会に受け入れられる」

DIOS-001については、作成できる卵子の成熟に課題があり、研究を続けている段階。将来的には、不妊治療を行う女性の血液からiPS細胞を作り、それを卵子に変えて体外受精させる治療を構想しています。

 

「重要なのは安全性。生まれてくる子どもに問題があってはいけません。安全性を証明することが最も大事であり、最も難しいところになるのではないかと考えています。リスクとベネフィットをしっかりと示し、患者さんにとって良いものだということを証明できれば、体外受精がそうであったように社会に受け入れられていく可能性はあると思っています」(岸田さん)

 

iPS細胞に転写因子を導入することで、卵子特異的タンパク質の発現を確認(赤い部分)=Dioseve提供

iPS細胞に転写因子を導入することで、卵子特異的タンパク質の発現を確認(赤い部分)=Dioseve提供

 

すべては不妊に悩む患者のために

iPS細胞由来卵巣細胞による卵子成熟の実用化により「ホルモン剤をたくさん注射する治療ではなく、卵子成熟がファーストラインとして当たり前に行われる社会を目指す」と言う岸田さん。世界で勝てるユニコーン企業になりたいと力を込めます。

 

「卵子熟成へのニーズは非常に大きいと考えています。競合は少なからず存在しますが、われわれの製品はグローバルトップになれる可能性が十分あると確信しています。すでに米国に子会社を設立していますし、欧州やアジアでもパートナーとの協議を進めています。

 

バイオの分野で日本からユニコーン企業が世界に出ていくことはすごく大事。ディープテックの研究開発が十分お金になることを示し、日本の強みや技術のポテンシャルを証明する。それができる存在になりたいと考えています」(岸田さん)

 

 

「Dioseveの魅力は、大きなビジョンを形にできること」

研究開発と事業化の加速に向けてDioseveは組織体制の強化を進めており、人材の採用も積極的に行っています。

 

「私たちが大切にしている『すべては患者さんのために』という考え方に共感できる方なら、やりがいを持って働いていただける職場環境だと自負しています。患者さんの悩みは切実で、子どもを持つという願いが叶うことは患者さんにとって本当にかけがえのないことです。そのために自分の仕事があるんだということを、ラボの中にいても常に思っている。そんなチームでありたいと思っています。

 

今まで世の中になかったものを作ろうとしているので、最初から正解が分かるなんてことはありません。トライ&エラーを繰り返す中で気付いたら道ができていたというようなものなので、それを楽しめる人と一緒に仕事をしたいなと思っています。

 

Dioseveの魅力は、大きなビジョンを形にできること。誰もやってこなかったことを本気で実現しようとしていますし、それがこの先100年、200年と続く治療の基盤になる可能性がある。少人数のベンチャーだからこそ、それに自分が関わったという実感も持てると思います。アグレッシブな気持ちを持った人と一緒に、世界を取りに行きたいです」(岸田さん)

 

「研究開発をリードする立場としてメンバーに求めているのは、まずはサイエンスを楽しむことです。これは浜崎の言葉でもありますが『サイエンスの前ではみな平等』。どんな立場であっても対等に議論して、研究を進めていくことを大切にしています。その上で、1つ1つの実験、1つ1つのデータが患者さんの願いを叶えることにつながっているのだということを常に意識して仕事ができる人に仲間になってほしいと思っています。

 

私自身、アカデミアから産業界に移ってきて、患者さんの見え方が変わりました。患者さんに近いところで仕事をしていることを実感でき、やりがいも大きいです。

 

規模の小さいベンチャー企業なので、アカデミアや大手企業と比べると経験できることの幅は広いと思います。Dioseveでは研究から開発、製造まですべての工程を見ることができます。大変なことも多いですが、アカデミアや大手企業ではできない貴重な経験を積むことができると考えています」(清田さん)

 

【Dioseve 会社概要】〈設立/資本金/社員数/本社所在地/事業内容〉2021年6月/1億円/30人/東京都江東区新木場1-17-8 三井リンクラボ新木場2 223号室/iPS細胞を利用した生殖補助技術の研究開発

会社HP:https://dioseve.com/

 

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