協和キリン、米クラと共同開発のAML薬承認/レケンビ静注維持投与、英国で承認 など|製薬業界きょうのニュースまとめ読み(2025年11月14日)
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AnswersNews編集部

協和キリン、米クラと共同開発のAML薬承認
協和キリンは11月14日、米クラ・オンコロジーと共同開発する1日1回投与の経口メニン阻害薬「KOMZIFTI」(一般名・ziftomenib)が米国で承認されたと発表した。適応は「感受性のあるNPM1変異を有し、かつ満足すべき代替治療手段がない成人の再発または難治性急性骨髄性白血病(AML)」。承認の根拠となった臨床第1/2相(P1/2)試験では、患者の21.4%が完全寛解および部分的造血回復を伴う完全寛解に到達した。両社は2024年11月に同薬の開発と販売に関するグローバルな戦略的提携契約を締結。米国ではクラが開発・薬事・販売戦略を主導し、販売活動を共同で実施。米国以外では協和キリンが開発や販売を主導する。
「レケンビ」静注維持投与、英国で承認
エーザイは11月14日、アルツハイマー病治療薬「レケンビ」(レカネマブ)について、静注製剤による4週1回の維持投与が英国で承認されたと発表した。18カ月間の隔週投与による初期治療後、維持投与に移行できる。静注製剤による維持投与は米国や中国などでも承認されており、ほかに4つの国と地域で申請中。米国では皮下注製剤による維持投与も承認されている。
科研、炎症性腸疾患薬のアジア販売権取得…ニューマブとライセンス契約
科研製薬は11月13日、スイスのニューマブ・セラピューティクスと、炎症性腸疾患向け多重特異性抗体「NM81」(旧開発コード・ND081)に関するライセンス・共同開発契約を結んだと発表した。両社は2024年11月に同薬の共同研究契約を結んでおり、科研はこれに付随するオプション権に基づいてアジアの特定の地域での販売権を取得。科研が臨床PoC取得までの開発費の大部分を負担し、ニューマブが非臨床・臨床の開発を主導する形で共同開発を行う。事業化に成功した場合、科研はニューマブから一定額までの対価を受け取る。
決算
サワイグループホールディングス(2025年4~9月期)
▽売上収益988億4300万円(前年同期比12.5%増)▽営業利益85億3400万円(27.4%減)▽税引前利益79億6200万円(30.2%減)▽中間利益58億4600万円(69.1%減)――。2024年度発売の新製品が売り上げを伸ばしたほか、選定療養対象品目や限定出荷解除品目の販売も増加。一方、骨粗鬆症治療薬「テリボン」の特許訴訟の和解費用を計上したことで営業利益は減少し、前年同期に米国事業会社の売却益を計上した反動で大幅な最終減益となった。同社は10日に26年3月期の業績予想の修正を発表しており、売上収益2025億円(従来予想比23億円増)、営業利益209億円(47億円減)を見込む。
日本新薬(2025年4~9月期)
▽売上収益796億4700万円(前年同期比0.4%増)▽営業利益195億8000万円(9.6%増)▽税引前利益200億2900万円(10.1%増)▽中間利益157億6000万円(3.7%減)――。主力のデュシェンヌ型筋ジストロフィー治療薬「ビルテプソ」は米国の販売減が響いて前年同期比5.9%減の103億4900万円にとどまったが、肺動脈性肺高血圧症などの治療薬「ウプトラビ」の海外売り上げに伴うロイヤリティが拡大。抗てんかん薬「フィンテプラ」や急性骨髄性白血病治療薬「ビキセオス」などの新製品群も伸びた。研究開発費や為替差損の減少により営業利益も増えた。26年3月期の業績予想は、売上収益1680億円(従来予想比20億円増)、営業利益330億円(30億円増)、税引前利益337億円(31億円増)、当期利益263億円(23億円増)に修正。前立腺がん治療薬「アーリーダ」のコ・プロモーション契約改定に伴い同薬の売り上げを計上するほか、販管費や研究開発費の減少を見込む。
バイタルケーエスケー・ホールディングス(2025年4~9月期)
▽売上高3002億3400万円(前年同期比1.1%増)▽営業利益16億4100万円(42.9%減)▽経常利益50億4200万円(38.6%増)▽純利益49億6800万円(105.2%増)――。医薬品卸売事業は0.9%の増収、23.6%の営業減益。一部施設の競争入札による売り上げ減少や販管費の増加が響いた。今期スタートした新規事業の製薬事業(未承認薬導入支援事業)で研究開発費を計上したことで全体の営業利益も大きく減少した一方、投資有価証券の売却により純利益は大幅に増えた。26年3月期の業績予想は、売上高6040億円(従来予想比160億円減)、営業利益39億円(12億円減)、経常利益77億円(17億円増)、純利益74億円(2億円増)に修正した。





