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AnswersNewsは創刊10周年を迎えました。編集長より読者の皆様へお礼とご挨拶

更新日

前田雄樹

 

AnswersNewsをご愛読いただきただきありがとうございます。編集長の前田です。

 

AnswersNewsは本日、創刊から丸10年を迎えました。ここまで続けてこられたのは、読んで支えてくださった読者の皆様、情報提供や取材にご協力いただいた業界の皆様、コラムや連載記事をご寄稿いただいた方々のおかげです。本当にありがとうございます。

 

私事で恐縮ですが、AnswersNewsの創刊とほぼ時を同じくして、我が家に一人娘が誕生しました。娘はこの4月に小学4年生になりました。AnswersNewsの10年は、私にとっては娘の成長と重なる部分も多く、そうした意味でもこの節目を感慨深い思いで迎えています。

 

AnswersNewsのコンセプトは「製薬業界で話題のニュースがよくわかる」。これは創刊時からずっと変わっていません。「気になるニュースをもっと詳しく」「複雑なニュースをわかりやすく」「点々と散らばるニュースを線や面に」。そんなことを意識しながら、ストレートニュースではなく解説記事をメインに据えて運営してきました。そうしたところに読者の皆様が価値を感じてご愛読いただいているのだとすれば、作り手としてこれほど嬉しいことはありません。

 

さまざまな、しかも大きな変化がたくさんあった10年

この10年を振り返ってみると、製薬業界にはさまざまな、しかも大きな変化がたくさんありました。

 

創刊した2016年は、薬価政策に大きな動きがあった年でした。4月の薬価制度改革では「市場拡大再算定の特例」が導入され、費用対効果評価制度の試行的導入もスタート。年末には「薬価制度の抜本改革に関する基本方針」で毎年改定の実施が決まりました。これに基づいて21年度から中間年改定が行われるようになり、費用対効果評価制度も19年度に本格導入されました。

 

こうした薬価制度の見直しも背景に、日本の医薬品市場は停滞。24年には国別ランキングでドイツに抜かれて世界4位に後退するなど、世界市場での存在感は低下しています。日本の製薬産業の国際競争力の低下も叫ばれるようになり、創薬の主体が米国を中心とする海外の新興バイオ医薬品企業にシフトしたことで「ドラッグ・ロス」が顕在化。品質不正に端を発した後発医薬品の供給不安は5年以上続いています。

 

毎年改定の実施を決めた政府の基本方針では、「『国民皆保険の持続性』と『イノベーションの推進』を両立し、国民が恩恵を受ける『国民負担の軽減』と『医療の質の向上』を実現する観点から」薬価制度の抜本改革に取り組むとされましたが、果たして一連の改革で「国民皆保険の持続性とイノベーション推進の両立」や「医療の質の向上」は実現できたのでしょうか。昨今の状況は決してそうではないように映ります。

 

創薬力の向上に向けては、世界に伍する創薬エコシステムの構築・発展を目指す動きが官民で活発化。ドラッグ・ロス解消では規制の見直しや治験環境の改善に向けた取り組みが進みます。後発品業界では、構造的課題である「少量多品目生産」の解消を目指し、企業間連携や生産の集約・統合に各社が動き出しました。基本方針から10年となる今年、薬価政策についても問い直す必要があるように思います。

 

一方、この10年は新しいモダリティが台頭した時代でもありました。日本でもCAR-T細胞療法や遺伝子治療薬、腫瘍溶解性ウイルスが登場し、今年3月には世界で初めてiPS細胞を使った再生医療等製品が承認されました。今や主要モダリティとなった抗体も、抗体薬物複合体(ADC)や二重特異性抗体といった次世代抗体が本格的な普及期に突入。mRNAワクチンもコロナ禍で初めて実用化されました。

 

がん領域では免疫療法が急速に広がり、免疫チェックポイント阻害薬「キイトルーダ」は年間売上高が2000億円を超えるまでに成長。アルツハイマー病には抗アミロイドβ抗体が登場し、足元ではGLP-1受容体作動薬に勢いがあります。一方、新薬開発のターゲットが難病や希少疾患に移ったことで、投与患者数が数百人、数十人という医薬品も珍しくなくなりました。

 

企業に目を向けてみると、武田薬品工業が19年に6兆円超という巨費を投じてアイルランドのシャイアーを買収。同社を含む大手企業は軒並み海外事業の比重が高まり、国内市場が厳しさを増すなか、中堅企業でも海外進出を模索する動きが目立つようになりました。

 

国内では特に23年から24年にかけて早期退職者の募集が相次ぎ、16年3月末時点で6万3185人いたMRは25年3月末時点で4万3646人と2万人近く減少。業界をとりまく環境の変化は、企業に組織体制の効率化を迫りました。AIによる生産性向上はあらゆるバリューチェーンで大きなテーマとなっています。

 

これからも「読んで応援」をお願いいたします

かいつまんでみただけでもこれだけ大きな変化がありました。どれだけ皆様にお伝えすることができたのか、振り返ると心もとないところもありますが、普段の情報収集や業界理解に少しでもお役に立てていたら嬉しく思います。

 

かくいうメディアも、AIの普及などを背景に大きな環境変化の真っただ中にあり、どんな記事を、どんな形で皆様にお届けしていけばいいのか、私たちも試行錯誤していきます。皆様に読んでいただくことが何よりの支えになりますので、これからも読んで応援していただけますとありがたいです。

 

これから年末にかけて、10周年にちなんだコンテンツをいくつかお届けしていく予定です。引き続きのご愛読を、よろしくお願いいたします。

 

AnswersNews編集長 前田雄樹

 

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