富士フイルム、富山にバイオCDMOの新工場/塩野義 有毛細胞再生で難聴治療、米社と共同研究開発 など|製薬業界きょうのニュースまとめ読み(2025年12月23日)
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AnswersNews編集部

富士フイルムが富山市に建設したバイオCDMOの新工場(同社プレスリリースから)
富士フイルム、富山にバイオCDMOの新工場
富士フイルムは12月23日、富士フイルム富山化学の富山第二工場(富山市)内で建設を進めていたバイオCDMO工場が完成したと発表した。稼働開始は2027年を予定している。同社グループとしては国内初の抗体医薬品の製造工場で、シングルユース5000リットル動物細胞培養タンク2基と2000リットルタンク2基を導入。隣接地に建設中の工場とあわせて、原薬製造から製剤・包装までをワンストップで提供する。新工場はワクチン生産体制強化のための国の補助金を受けており、平時はバイオ医薬品を、有事にはワクチンを製造する。
塩野義 有毛細胞再生で難聴治療、米社と共同研究
塩野義製薬は12月23日、米国のバイオテクノロジー企業サルブリタス・セラピューティクスと、有毛細胞の再生によって聴覚機能を改善する医薬品の創出に向けた共同研究開発・出資契約を結んだと発表した。有毛細胞再生による難聴の予防と治療を目的とした共同研究開発を行い、有毛細胞を再生する医薬品の創出を目指す。
MeijiSeikaファルマ、シンガポールに販売子会社
MeijiSeikaファルマは12月23日、シンガポールに販売子会社「Meiji Pharma Asia」を設立したと発表した。2026年春ごろの営業開始を予定している。販売子会社は、感染症領域や血液がん領域、慢性疾患領域を中心とした医薬品とワクチンの販売などを担う。MeijiSeikaファルマは、シンガポールをASEAN全域の事業・コマーシャル戦略のハブと位置付け、ASEANでのプレゼンス強化と事業拡大を目指す。
参天、春季カタル治療薬を中国で発売
参天製薬は12月23日、重症春季カタル治療薬「Verkazia」(シクロスポリン点眼液<Ⅲ>)を中国で発売したと発表した。4歳以上の小児と若年成人が対象。同薬は参天が開発したカチオニック(プラスに帯電したイオン)乳化点眼液。現在、フランスやイギリスなど11の国と地域で販売されている。
ソレイジア、シンガポール企業とのライセンス契約解除
ソレイジア・ファーマは12月23日、シンガポールのFIREBIRD BIOLOGICSと結んでいた抗がん剤「ダルビアス」と口腔粘膜保護材「エピシル」のライセンス契約を解除すると発表した。両社は今年4月、両製品の東南アジア、オセアニア、中東、アフリカでの独占的権利に関する契約を結んだが、FIREBIRDが契約で定めた債務(契約一時金とマイルストン)を履行しなかったため、解除権を行使した。ソレイジアはライセンスアウト先を選び直すとしている。エピシルは今年8月にFIREBIRDがシンガポールで販売許可を取得しており、ソレイジアはその取り扱いなどについて当局と協議する。
日本新薬とFRONTEO、標的探索で共創プロジェクト
日本新薬とFRONTEOは12月23日、AIを活用した標的探索に関する共創プロジェクトを開始したと発表した。FRONTEOのAI創薬支援サービスと日本新薬の創薬の知見を組み合わせ、難病や希少疾患に対するファースト・イン・クラスの新薬の創出を目指す。
旭化成ファーマ、研究拠点を湘南アイパークに移転
旭化成ファーマは12月22日、医薬事業の研究開発拠点を、現在の静岡県伊豆の国市から神奈川県藤沢市の湘南ヘルスイノベーションパーク(湘南アイパーク)に移転すると発表した。移転時期は2027年1月を予定。オープンイノベーションを加速させるとともに、共有機器の活用などを通じて研究投資の効率化とリソースの最適化を図る。
ニプロ、ウステキヌマブのバイオシミラーが承認
ニプロは12月22日、抗IL-12/23抗体「ステラーラ」(ウステキヌマブ)のバイオシミラーの承認を取得したと発表した。2026年5月の薬価収載と同時に発売する予定。ニプロは韓国のサムスンバイオエピスと複数のバイオシミラーの日本での商業化で提携しており、ウステキヌマブは提携に基づく最初の承認取得製品となる。






